1F 弱視とは 展示1 (弱視の定義) 「視覚障害」と聞くと、まずまったく見えない状態をイメージされる方が多いと思います。このまったく見えない状態と、光の明暗の区別はできる状態のことを「全盲」といいます。この「全盲」の方が、視覚障害者の半数近くをしめていると言われています。 そして、視覚障害者の中の実に半数以上があまり知られていない、そしてここでご紹介する弱視の人たちなんです。 ではいったい、その弱視って何なのでしょうか。 さまざまな定義がありますが、「両眼の矯正視力が0.3未満で主に視覚による学習や、日常生活におけるさまざまな行動ができる状態」という定義がもっとも一般的なようです。phも当資料館で弱視という言葉を、この定義を念頭において使うことにします。 また弱視者のなかには、視力が低いという症状だけでなく、ものの見える範囲が狭い、目がとても疲れやすい、すごくまぶしく見える、目の中で蚊が飛んでいるように見えるなど実にさまざまな症状をあわせもつ方がいます。 弱視者にみられるさまざまな症状については、自身も弱視であるKOPHYさんが作られているサイト「目 Dear 弱視 ねっと」の「弱視のお部屋」に詳しい説明がありますのでそちらを見てもらえるとよいかと思います。 目 Dear 弱視 ねっと http://www.katch.ne.jp/~redeyes/frame01.htm 展示1は、以下のサイトを参考に書きました。 コラムA.A.O 弱視にまつわるエトセトラ http://www.aao.ne.jp/column/2004/ishiki03.html ☆視覚障害者にしめる弱視者の割合について 「半数以上」とする見方から、「大多数」とする見方まで、幅広い見方があります。弱視であることを自覚していない方、また自覚していても公表しようとしない方も多いとみられ、正確に弱視者の数を把握すること自体たいへん困難です。したがって紹介されるところによって、割合にばらつきがあるのはいたしかたないと思います。当館では、ひかえめに割合を記しています。 展示2 2つのタイプに分けられる弱視 弱視は、以下2つのタイプに分けられます。 タイプ1 教育的弱視 社会的弱視 眼球または視神経の経路に疾患があって、そのために視力が低下しているタイプ。現代医学の力では、手術や治療をしても視力を向上させることが期待できないもの。 視神経萎縮や網膜色素変性症などで、教育や就業上配慮が必要となります。 タイプ2 医学的弱視 視力が悪いと考えられる原因の疾患が特に見当たらないが、6歳ごろまでの視力発育期に眼の異常があり、それによって視力低下をきたしている(伊藤隆二ほか編 乳幼児発達事典 岩崎学術出版社)タイプ。 このタイプは、斜視などの屈折異常が原因であることが多いのが特徴。また、アイパッチによる治療などで矯正視力が1,0まで上がることもあります。 アイパッチによる治療などについては、医学的弱視の子どもさんをおもちの親御さんが作られたホームページ・あいぱっちくらぶに詳しく書かれています。興味ある方は、こちらへどうぞ。 あいぱっちくらぶ 弱視については、このほかにもさまざまな定義があります。ご意見、ご感想など気軽におよせください。 |