駄文館 展示室3B
幸せを運ばない
今日は友人と、途中までバスで一緒に帰った。
映画好きの友人は、バス車内で私が退屈することのないようにと3日前に観たという映画について熱弁をふるってくれた。
ざっと、ストーリーはこうだ。
トム・クルーズ演じる主人公は、美男子。しかも、会社の社長でお金持ち。美人の彼女が、いる。おまけに、セックスフレンドもいる。
ところがひょんなできごとから彼は、美貌も、財産も、地位も失うことになって・・・。
ストーリーを話してくれた後、彼はこう続けた。
「いやあ、トム・クルーズが出ている順風満帆のラブストーリーも見ていて爽快なんだけどねえ。こういう“幸せを運ばない”ストーリーを、映画の中で経験しておくのも悪くないんだよね。」
私は、「ああ、なるほど。そんな悲しくなるストーリーも、こうやって人に愛されるものなのだなあ。」としみじみ思った。
「バニラスカイ」
まだ観ていないその映画に、なんだか勇気をもらった気がした。
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